今週の土曜日、JR岐阜駅にて、
朗読ライブ『詩(うた)の駅』を開催いたします。
ホームページ
http://necotoco.com/utanoeki/
大阪、三重、北海道、そして地元の岐阜から、
朗読詩人たちが集まり、
「より伝わりやすいコトバとしての詩」を、
みなさんに、お届けいたします。
キャストのメン…
『月満ちる詩ボク懇談会』
開催場所 愛知県(名古屋市中区新栄3-16-21 『空色曲玉』)
告知をさせていただきます。
みおよしきが、
来月の24日(火)に、
あの『詩のボクシング』第9回全国大会チャンピオンの、
さのまきこさまと、ジョイントライブすることになりました。
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『月…
千億の昼と夜
湯を沸かし、
さましておく。
挽きたての米糠は、
果物の香りがする。
塩をふり、
湯冷ましをそそぎ、
きれいな手で、
捏ねる。
みずみずしい葉っぱの野菜を入れる。
二日、三日と、繰り返す。
ぬか床の始まりは、
それでいい。
その後は、
…
父と母のこと。
ほんとうは、
両親のことを話したくありません。
でも、不思議なことに、
詩は、そんなところにやってくるのです。
わたしの父と母は、
知恵遅れでした。
父親は、生まれつきの学習障碍で、
母親は、十歳の時、日本脳炎になり、
その後遺症でした。
ふたりは京都の生ま…
カタバミの葉は夜閉じる
トランプの、
ハートマークは、
農業の道具、
「鋤」を形取ったと聞いたことがある。
スキ、すき、好き。
「あなたを鋤で掘り返したい」
そんな……馬鹿な。
カタバミを知っていますか?
訊くまでもないこと。
だが、
わたしは、四十八歳になるまで
その名を知らな…
勿忘草
「息子を亡くして、
あき、ふゆ、はる、なつ、
やっと、心が一巡りしました」
わたしは、
忘れている。
滝の音がする水辺で語りあいながら、
いったいどうふうに、
あなたにを慰めたのだろう。
「詩を詠んで」と、
あなたが言ったとき、
わたしは
鈍…
骨の馬
どうしたの?
盗まれたんだろうか、
街角にぽつんと
乗り捨てられている自転車を見ると、
あばらの透けた生き物のようで、
地面に映った影までやるせない。
子どもが一人で歩けたとき、
周りの大人は とても喜ぶが、
初めて自転車に乗れた時にも、
拍手をして褒め…