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zoom RSS わたしが痛がりだ。

<<   作成日時 : 2008/02/08 17:33   >>

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痛み 
 
 
あなたは、
午睡から目覚める。
躰のどこかに〃痛み〃がある。
                
  あたたかく膨らんだ肺の辺り?
  けだるい 骨の軋み?
  探そうとすると ひどくなる。
 
朧に 乾いた眼で見渡せば、
コンテ絵の部屋のよう、
ひそやかな春の夕ぐれ。
その 居並ぶ家具の辺りから、 
痛みはくるのか?
 
まだ意識だけで起き上がり、
階段を降り、
洗面所で水を飲む。
胸に冷たい葉脈の拡がり。
 
  鏡面に顔。
  縮れた髪。
  犬のような 大粒の瞳。
  色あせた唇。
 
顔の後ろに、
白い柩 のようなドアが浮かびあがる。
台所の勝手口だ!と確信しながら、
あなたには もう見覚えがない。
 
  振り返ろうとせず、
  部屋へと戻りかけて、
  あなたは立ち竦む。
  目の前に〃ドア〃がある。
  あとずさりして ぶつかる。
  そこにも ドア!
 
あなたは気づく。
囚人を搦めるよう呪租した、
白い六角の部星だ。
 
あなたは 一方のノブを引いてみる。
雌のドアが 同じ角度で動きはじめる!
空間が狭まるばかりだ。
あわてて押し開くと、
何かに突き当たる音がして、
それ以上は動かない。
ドアの小窓から郡きこんでみる。
そこは やはり六角の独房で、
見知らぬ男がいて 嗤いかけてくる。
一方には 子どもが、
もう一万は 老人。
青年と、少女と、
外人と。
 
出口が ない。
 
躰に 水圧のようなカが懸り座りこむ。
鍵のない檻の中で、
あなたは やっと、 
痛みの根拠へと辿りつく。
 
  頭上で、
  唸りをあげて近づく昆虫の翔音。
  天井が嘴で破られると、
  巨大な複眼が覗き、
  鋭いどい口先から、
  ゆったりと、
  黄金の蜜汁が流しこまれる。
 
レンゲ草の香りする羊水にゆれて、
微笑んでいく〃痛み〃
 
もう、
美しいサナギと化している、
あなた。
                     ′

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