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zoom RSS わたしが〃心音〃だ。

<<   作成日時 : 2008/01/30 16:25   >>

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遠い電車の音だけが 
 
 
遠い電車の音だけが、
さみしく響くのだと思っていた。
駅にいるときや、
車内で揺られているとき、
アナウスを聞いたり、
乗り合わせた人々の表情を眺めていると、
あの音は、あまりにも近くて、
かき消えてしまうのだ。
 
ゆうべ、
人の胸に耳をあてて眠った。
はじめは、細かな砂の流れる夢を見て、
風紋がさらさら光を増すと、
良い香りのするファンヒーターが回った。
心地よく揺すられながら、
一番ふかい所まで行って、
遠い電車の音を聴いた。
 
街灯の少ない
夜の道を来て、
ガード下にあるライブハウスで、
詩を詠んでいると、
低い空から、
電車の通る音が聞こえてくる。
 
霧の夜に飛んだホタルのこと、
この世を作ったという神々の話、
クラシックギターを弾く少女――
どんな詩を詠んでも、
電車の音は、
何の障りもなく、
わたしの声を包んでくれる。
 
父親にもたれて眠る子どもの心音、
勤め帰りの青年の心音、
手を取り合りあい立っている恋人達の心音
電車の響きは、
そこに乗りあわせた人々の鼓動を伝えている。
遠くから来て、遠くへ去っていく音。
それは生きていく者の不安と喜びだ。
 
今夜この店に集まった
みんなの詩を聴き終わったら、
街灯の少ない
夜の道を、また歩いて駅に行こう。
わたしも電車に揺られよう。
一人で座る座席から、
この街へと響いていく
懐かしい脈拍の音を
聴きにいこう。
 
  (2005.4.22『K・D Japon』で朗読 )
 

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
この詩を読んだ三日後、
2005年4月25日午前9時18分頃
JR福知山線、塚口〜尼崎駅間で、
あの脱線事故がありました。
ふるえました。
みおよしき
2008/01/30 16:29

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