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zoom RSS わたしが〃おかん〃だ

<<   作成日時 : 2007/12/15 22:41   >>

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免れた人


「辛」(つらい)
という字に
似ているとは思っていた。
幸福の「幸」という字。

「幸」(しあわせ)は、
生け贄の「贄」(にえ)にも含まれていて、
仕返しに罰する報復の
「報」(ほう)の字にも付いている。
そして、
刑を執行する「執」(しつ)にも。

「幸」(しあわせ)とは、何だろう?

母親が還暦を迎えた時、
聞いてみたことがあった。
「おかはん、いつが一番幸せやった?」
すると、
とても照れくさそうに、
「そんなテレビでやってるようなこと
 ひとつもあれへん」
と笑った。


年下の叔母は、母親の葬儀で、
「子どもの頃から働き通し、
 可哀想な姉さんやった」
と泣いてから、
「産院のベットで
 あんたにお乳あげもって、
 嬉しそうにしてはったんよ
 いつも、強(こわ)い顔やったけど、
 あの時は笑ろてはった」
と言った。

その時の話は、
わたしも聞いていた。
「長岡先生が、
 うちみたいな者(もん)のお腹に
 手あわせて 拝んでくれはったんよ。
 無事に生まれますようにて」

母親は京都の人で、
空襲も受けずに生き延びたが、
やはり貧しい家の娘、
やせ細り心臓も弱く、
お産もいっそう大変だった。

漢字辞典を開くと、
後ろ手に縛られたような、
女の絵が描いてあった。
象形文字の「幸」しあわせは、
手かせをあらわしていて
そのように囚われた人が、
危うくのがれたことを意味する――
とあった。

思いがけない運に恵まれ、
ひどい仕打ちを逃れた人が、
「幸せ者」ということなのか。

もちろん
生まれ出た日の記憶など
ありはしないが、
赤ん坊は、
強烈な痛みと、餓えに泣きながら、
生まれてくるのだという。
撫でられたり、
乳を含みながら、
「免れた人」――わたしも、
じっと母親を
見つめていただろうか。

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